2013年07月02日
トリーター:奥山

トリーターのお仕事

イルカの健康管理イルカの健康管理

トリーターの仕事というと、みなさん、どんなことが頭に浮かびますか?

やはり、一番大切で主たる仕事は「動物たちの世話をすること」ですね。
私たちトリーターは、いつでも動物のことを一番に考え、行動しています。
そして、「飼育している動物が幸せになるためにはどうしたらいいか」を常に考えています。

では、動物たちの世話をするには、どのようなことをするのでしょうか?

まず、健康管理です。
これが一番重要です。
健康管理には、体温測定や体重測定、採血、超音波診断などいろいろありますが、トリーターの観察も重要です。
「あれ、いつもと違う」と気付けることが重要なんです。

続いて、餌の管理。
毎週体重測定をして、増減を見ながら 1日に必要な摂取カロリーを決めます。
イルカやアシカにも、やせ型の個体もいれば、ポッチャリ型の個体もいます。
年齢なども考慮して、1頭1頭決めています。
ちなみに、イルカやアシカの 1日に食べる餌の量は、体重の 5%を目安にしています。

そして、忘れてならないのが、トレーニングとショーです。
一見動物たちの世話とは関係ないように思えますが、実はすごく重要なんです。
水族館のプールは、海に比べたらはるかに狭い空間です。
どうしても運動不足になりがちです。
そこで、トレーニングやショーをおこなって、動物たちに運動をしてもらいます。
せっかく運動させるのならば、お客さまに楽しんでいただき、動物のことをもっとよく知っていただきたい、もっと興味を持っていただきたい、という目的でショーを行っています。
あと、自然界に比べれば餌の心配もしなくて良く、外敵に襲われる心配もない水族館のプールでは、刺激が少なく、退屈になりがちです。
トレーニングやショーをおこなうことで、動物たちにいろいろな刺激を与えることができます。
健康管理をおこなうにも、動物たちに協力してもらえるよう、トレーニングをすれば、捕まえなくても、体重が量れますし、採血もできます。
動物にも人にも、危険もなく、ストレスもなく健康管理ができるのです。

7月に入り、平日はイルカショースタジアムのショーの回数が減りましたが、トリーターたちの忙しさは変わりません。
夏休みに向けて、トレーニングがたくさんできる貴重な期間です。
普段姿を見ることがない動物も、みなさんの前に登場したりしますので、ショーを行っていない時間にも、イルカショースタジアムに足を運んでみてはいかがでしょうか。
思わぬ出会いや発見が待っているかもしれませんよ。

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