2014年10月01日
トリーター:杉村

シロウリガイの長期飼育実験 2014 その 5

飼育生存中のシロウリガイ飼育生存中のシロウリガイ

祝!シロウリガイの長期飼育 173日間!!に更新
「シロウリガイの長期飼育実験 2014」もいよいよ大詰めに!!

これまで挑戦してきましたシロウリガイの長期飼育ですが、なんと 9月 9日にこれまで“えのすい”の記録していた飼育日数記録の 153日を超えることができました。
そしてさらに、20日間ほどを飼育記録を更新しましたが、9月末に 173日間を生きたシロウリガイが死亡しました。
(シロウリガイは泥に埋もれて生活している為、生死の判定が難しく、今回の飼育日数はシロウリガイの回収時の状態から推定で飼育期間 173日間としています。)
化学合成生態系水槽には、未だ見つかっていないシロウリガイが 1個体います。
この個体が生存していれば、さらに飼育記録は更新されます。
水槽前面からは確認できませんが、全力で只今捜索中です。

今年度の長期飼育実験は、シロウリガイの長期飼育はもちろんのこと、硫化水素の測定などをおこない化学合成水槽の飼育環境をより明確にすることを目的として、JAMSTECと共同で研究をおこなってきました。
この飼育研究の中、シロウリガイは 170日間余りを生きたことは非常に嬉しいことで、さらには、年々“えのすい”ではシロウリガイの飼育記録を伸ばしてきています。
これまでの苦労や飼育技術の向上もあってが少しずつですが、飼育結果となってきています。
これからは、より多くの個体に長生きしてもらえるような水槽作りを頑張りたいです。

今年度の長期飼育実験では、分かってきた事、逆にまた疑問が深まったことなど収穫は多かったです。
結果の解析は、現在おこなっている真っ最中です。
この解析データを元に、“えのすい”の飼育環境の中でシロウリガイたちにとって何が必要なのかなどを精査しながら今後の飼育につなげていきたいです。
JAMSTECの研究者のみなさんと議論し、ご意見をいただきながら、この非常に不思議で貴重なシロウリガイたちをできるだけ早く、数多く長期にわたり飼育し、繁殖できるよう研究を重ねていきたいと思います。
合わせて、シロウリガイという魅力的?な生物を多くのみなさんに知ってもらいたいと思います。

まだまだ、“えのすい”のシロウリガイ長期飼育への挑戦は続きます。
これからも、“えのすい”の「深海」をよろしくお願いいたします。

バックナンバー
2014/ 08/ 21 シロウリガイの長期飼育実験 2014 その 4
2014/ 07/ 19 シロウリガイの長期飼育実験 2014 その 3
2014/ 06/ 17 シロウリガイの長期飼育実験 2014 その 2
2014/ 05/ 13 シロウリガイの長期飼育実験 2014 その 1

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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