2018年09月21日
トリーター:佐野

ふ化調査

取り残されていた子ガメ取り残されていた子ガメ

先日ウミガメのふ化調査にいってまいりました。
産卵の発見者の方が産卵場所をマークされていたので、簡単に見つかるだろうとタカをくくっていたのですが、一向に見つかりません。相模湾の平均の産卵巣の深さを過ぎても見つからず、こんなに深いはずがないと捜索範囲を広げるも見つからず、まさかと思いつつも最初の場所をさらに掘り進めたところ、150個ほどの卵が出てきました。母ガメが掘った上に台風などで砂が盛り上げられたのでしょうか。今まで見た中で最も深い産卵巣でした。

ふ化した卵の殻や、まったく発生していないもの、発生途中で死亡してしまったものなど卵を種類別に分けて数えていきます。
調査の結果、70個体以上の子ガメが脱出していったようです。近くの小学校の生徒さんも集まってきて、発生途中で死亡してしまった個体やふ化したものの産卵巣に取り残されてしまった個体を観察し、たくさんの質問をしてくれました。

最後は取り残されていた個体を海へ放流しました。海へ走る子ガメに生徒さんたちは大きな声援を送ってくれました。
校長先生のお話では、校長先生が子どもだった頃は野球ができるほど砂浜が広がっていたそうです。ふ化した子ガメたちが成熟する頃、この海岸はどんなふうになっているでしょうか。


ふ化調査のようす

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