2023年12月22日
トリーター:園山

福がいっぱい!? フグの話9

前回のトリーター日誌ではクサフグの棘(とげ)の数の話をしましたね。
ハリセンボンの棘(とげ)の数が約350本。それではクサフグの棘(とげ)の数は・・・

宣言通りちゃんと数えました!
が、結果は後ほど。

少し前のトリーター日誌でH口トリーターがハリセンボンの紹介をしていましたね。H口トリーターからハリセンボン愛があふれていました。さすがです。
ハリセンボンといえば、まん丸く膨らみ、イガグリのようにとげとげしたようすを思い浮かべるでしょう。H口トリーターも紹介していましたが、この膨らむ行動は自分の身を守るときに膨らみ、普段はほとんど膨らみません。しかし、これには例外があります。

ハリセンボンの仲間には、敵もおらず襲われてもいないのに自分で勝手に膨らむタイミングがあります。そのタイミングは朝!

これが朝に撮影したハリセンボン。まん丸ですね。
なぜ朝に膨らむのかは分かりませんが、人間でいう朝起きた後の「伸び」のようなものでしょうか。ただ、同じく膨らむフグの仲間のトラフグ、クサフグなどのフグ科の魚はほとんど膨らむのを見ません。理由をいろいろと考えますが、想像の域をでません。。。。今度本人に聞いてみましょう。
ただし、良く膨らんでいるのは“えのすい”の開館前(朝 7時から 8時)なので、みなさんが見ることは難しいかも・・・・。

クサフグの棘(とげ)も、ハリセンボンと同じように普段は横になって寝ており、膨らんだときに棘(とげ)の根元が引っ張られ立つ仕組みになっています。フグたちの動きを見ていると、ハリセンボンは目の間の棘(とげ)を膨らまなくてもちょこちょこ動かせるようです。が、クサフグはそのようなことはできなさそうですね。

さてさて、お待ちかねのクサフグの棘(とげ)の数ですが、標本の皮を剥がし、数えてみました。これは背面の皮をはがしたところです。つぶつぶ見えるのが染色した棘(とげ)です。

体長およそ10 cmの個体で、



合計3,358本!!!!

約350本のハリセンボンなんて相手になりません。1,000本も余裕で超えましたね。ちなみに背面で1,806本、腹面で1,552本ありました。
予想に反して多かったので、数え直したりしましたが、合っていそうです。

数えるのに時間がかかり、K登岡トリーターには、遊んでいるのか。という鋭いご指摘をいただきました。
今後は、先輩トリーターの目を盗んで、多くのフグ目魚類調べていきます。
みなさんはどの種が一番多いと思いますか。


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