アサリを襲う外来種
サキグロタマツメタ
泥の海といえば潮干狩り、潮干狩りといえば、アサリですね。
熊手で泥砂をざっとかけば、見つけた!アサリ、となるはずですが、よく見れば殻、また殻?殻だ・・・ 。
こんな経験がある方、アサリの殻の表面をちょっと見てみてください。小さな穴が開いていませんか?
それはきっと、ツメタガイの仲間が食べたあとです。
最近、アサリの被害が各地で報告されています。
犯人の目星はついています。サキグロタマツメタという、小型のツメタガイです。
小さなビー玉のような貝殻からでろでろとナメクジのような体をだして、砂の中を這いまわり、アサリを片っ端から食べていきます。
もとは有明海など限られた干潟でひっそりと生息していた珍しい貝でしたが、外国から輸入される貝に混じって日本に侵入し、宮城県などで爆発的に増えています。
先日、駆除作業で採集された本種を少し譲ってもらえたので、バックヤードで飼育しています。
送られてきた貝はとてもスローな動きで、活きがいいのか悪いのかよく分かりません。
一応、生きたアサリを何個か入れておきました。
その次の日に水槽を見ると、心配をよそに、アサリがすっかり空っぽでした。
聞きしに勝るアサリキラーです。
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真冬の干潟に驚異の珍種 ]
サキグロタマツメタ
食べられたアサリ