2012年09月11日
トリーター:唐亀

あれ?リンキクチスのようすが・・・。


先日より沿岸水槽群に仲間入りしたリンキクチス幼生は、岩組の隙間に陣取って、ちょっと見にくくなってしまいました。段々親の性質が芽生えてきているようなのですが・・・ 。
実はこのリンキクチスたち、全部展示に出していた訳ではありませんでした。バックヤードに少し残していたのです。

おとといお休みをいただき、きのう出社、リンキクチスに違和感が。
まず、体に赤い線が入っています。顔もあのとんがったヘルメットのような部分が消えています。ただ、陰に陰にと隠れようとするので、よく見えないのです。
先輩トリ―タたちに「リンキクチス、変態したみたいです」と報告すると、早速写真撮影の運びに。

写真で見るとたった 2日程度でこんなになっちゃうんだという位の変わりよう。
赤い縦縞が目立つ、何となく見覚えのある魚になっています。
黒い背びれに黄色い模様があると思っていましたが、どうやら黒い部分は消える部位らしく、黄色かった部分が赤みを増して広がっていました。
絵合わせでみると、アヤメエビスかヒメエビス(線の入りかたはこちらにより近いような・・・)かなあ、と思うのですがもう少し育たないと確定的なことはいえませんね。

因みに、沿岸水槽で一緒に入っているハタタテダイも、チョウチョウウオの仲間に特有の幼生期から変態してすぐの個体たちです。こちらは「トリクチス幼生」といい、頭が丸いヘルメットをかぶったような姿で、こちらは変態すると口先がつきだしてくるので、リンキクチスとは逆な感じですね。

彼らは季節来遊魚としてやってきたものでしょう。今年はどんな魚がやってくるのでしょう。きのう、江の島の港を覗いたら、オニカマスの幼魚があっちこっちに。こんなに見られるのは珍しいかもしれません。

[2012/ 09/ 05 ある日飼育員事務室で]
[イットウダイ科の一種のリンキクチス幼生を展示中!]

元「リンキクチス幼生」元「リンキクチス幼生」

相模湾ゾーン

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