2009年04月26日
トリーター:石川

ペンギンのくしゃみ!?


スギの花粉も終わって、ヒノキ、イネ科の花粉と続くようですが、みなさん花粉症はもう大丈夫ですか?

私も例年悩まされていますが、昨年はこじらせてしまい、7月まで長く通院することになってしまったので、今年は鼻がムズムズしたと同時に直ぐに病院へ行きました。
1か月の投薬でスギの花粉が終わった頃には納まってきました。私はヒノキやイネ科の花粉に対してはまだ大丈夫なようです。

さて花粉症というと鼻水、くしゃみが連想されますが、ペンギンも頻繁にそれも四六時中鼻水?!を飛ばしているのです。
・・・でも心配御無用、アレルギー体質ではありません。

ペンギンを含む海鳥は海で生活し、海の生き物を主に食べています。もちろん海水も一緒に摂取します。
人間でも塩分取りすぎというのは体にとってマイナスですが、彼らにとっても同様です。
人間は食物を摂取して、余分な塩分は腎臓で処理され排出されます。

生活環境をほとんど海に頼っているペンギン達海鳥は、腎臓だけではなく、なんと目の上にもう一つ腎臓のような器官、塩類線と呼ばれる器官があり、ここで塩分を濾しとって外へ排出できるのです。
濃縮された余分な塩分は鼻から嘴を伝って流れてくるので、これを頻繁に振り飛ばすため首を左右に振るしぐさを行うのですが、これが鼻水を飛ばしているように見えるのです。
爬虫類のウミガメの涙は有名ですが、実は同じ意味なのです。

さて、この行動は特にペンギンがプールから上がってすぐの時、上がって一呼吸後くらいに首を振りながら塩分濃度の濃い水滴を飛ばします。
たまに「ツッピッ!」という音が出るときもあります。
私はこのことを知っているにもかかわらず、プールから目の前に上がってきたペンギンがいると、つい「オッ、なんだい?」と声をかけて顔を近づけてしまうのですが、きまってこのタイミングで「ツッピッ!」という音が聞こえます。
これが結構飛んできて顔や口へ当たるのです。

こんな事情で掃除が終わった後には、よくメガネや顔に塩の後が白く残っています。
道を歩いていて鳩の糞がついたときなどは「運(ウン)がついた!」と怒る心をおさえる自分がいるのですが、これは意外と「キッタナイ」とは思わないのが不思議です。

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ツッピッ!ツッピッ!

ペングィーン!

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