新江ノ島水族館では、これまで動物たちの給餌用バケツとして使用してきたプラスチック製のバケツを、衛生面と環境に配慮し開発したオリジナルのステンレス製バケツに変更しました。
海獣類の餌料鮮度維持を向上させるには「温度」と「魚から出るドリップ」の問題解決が必要でした。ステンレス製のバケツにすることで冷えやすくなり、二重構造のオリジナルバケツにすることで魚とドリップを切り離すことができるようになりました。
また、これまで長年使用してきたプラスチック製のバケツは、軽量で加工しやすく優れた部分もありますが、一方で壊れやすいことが課題でした。ステンレス製になることで壊れにくく修理ができ、修理不可能な場合でも溶かすことで材料として再利用が可能になります。それだけではなく、プラスチック製のバケツは年間 約 80個を廃棄していたため、大幅にごみの削減に繋げることもできます。
オリジナルのバケツを製作するにあたり、えのすいトリーターの要望をかなえて製作協力していただいたのが、多様なスキルを活かし、ものづくりへの情熱とこだわりを持った個性あふれる企業ユニット「タカツクラフト」です。
2022年から取り組みがスタートし、話し合い・試作を重ね、バケツの大きさや形状、パーツなどを決めていき、約1年をかけて完成。2023年7月15日(土)よりショーでの使用を開始しました。