2015年に新種記載されたヤドカリです。
歩脚の節が長く、よく見ると赤色の縦縞模様があります。
潮間帯から潮下帯を含む浅海で、ホンダワラやオオバモクなどの海藻に隠れるようにして生息しており、展示の個体もオオバモクを網でゆすって採集されたものです。
本種の最大の特徴は、ウミヒドラ科の一種(刺胞動物門 ヒドロ虫綱 花クラゲ目)のポリプが殻上に着生した貝殻を、選択的に宿貝にすることです。
ポリプは貝殻を越えて成長していくので、中のヤドカリは、宿替えの必要がなくなるとともに、刺胞毒によって外敵から身を守ることができます。
また、ポリプはヤドカリに利用してもらうことで生息域を広げていると考えられています。
これまでに、京都、広島、韓国から報告がありますが、神奈川では初確認となります。
※生物の状態によって、短期間の展示となる可能性があります。ご了承ください。