ウチワエビ類のフィロゾーマ幼生は、親とは似ても似つかない透明な平べったいクモのような姿をしており、クラゲ類を乗り物兼食料として利用するため、「ジェリーフィッシュライダー」とも呼ばれます。
展示している個体は、2023年 4月14日にふ化したばかりです。大きさも約3mmしかありません。それでもしっかりとクラゲに取り付いています。
7回ほど脱皮を繰り返しながら成長し、その後、浮遊生活から底生生活へ移行、ガラスエビと呼ばれる「ニスト幼生」となります。さらに、もう一度脱皮をすると「稚エビ」となり、親と同じ姿になります。果敢にクラゲに飛びつき、小さくも逞しく生きる姿をぜひご覧ください。
ジェリーフィッシュライダーたちにとって、クラゲがとても大切な役割をしています。幼生の時代は、一生の中でわすがで、海ではなかなか出会うことがないため、大変貴重な姿です。
※今回の展示個体は、広島大学大学院統合生命科学研究科水産増殖学研究室 若林香織先生にご協力いただきました。
※短期間の展示になる可能性があります。