日本では関東以南の外洋に面した岩礁やサンゴ礁に生息していますが、近年の温暖化の影響で生息域が北上傾向にあります。 日本を代表する大型のエビで高級食材としても有名です。
硬い殻に覆われ、細かい棘(とげ)のたくさんついた長い第2触角を備えた外見は、甲冑を思わせます。大きいものは 20年ほどで重さ1kgにもなります。
昨年の夏に、鎌倉の漁師さんから
「1.8kg弱の大きなイセエビが入ったから取りに来てほしい」
と当館に連絡が入りました。
あまりの大きさに食べてしまうのはもったいないということで当館に連絡をくださったそうです。
連絡を受けた当初は、もっと温かい地域に生息し、イセエビよりも大きくなるニシキエビなのではないかと話していたのですが、漁師さんのもとで確認すると立派なイセエビでした。
その重厚感に思わず圧倒されてしまうほどで、体重から推定で 30年以上は生きているのではないかというお話でした。
通常サイズのイセエビが乗用車だとすると、今回寄贈していただいたイセエビはダンプカー並みの迫力があります。
現在このイセエビは漁港水槽に展示しています。重厚感溢れる風格はまさに「将軍」と呼びたくなるほどです。新春の縁起物をぜひご覧ください。