成体大きさ:約 8cm
採集場所:駿河湾 水深150m
展示場所:皇室ご一家の生物学ご研究
幼生大きさ:約3㎜
展示場所:クラゲサイエンス
ウサギの耳を思わせるかわいらしい姿のコトクラゲは、1941年に昭和天皇が江の島沖で初めて採集されたクシクラゲの仲間で、1942年に京都大学の駒井卓博士により新種として記載されました。
学名(Lyrocteis imperatoris)は発見者である昭和天皇への献名で、種小名の「imperatoris」は天皇を意味しています。
展示個体は、2024年9月6日におこなわれたFullDepthによる駿河湾の水中ドローン調査の際に採集された個体です。9月15日より深海Ⅰで展示をおこなっていましたが、展示変更に伴い移動をおこなった後、12月16日に飼育水槽内に約 2mmの幼生が生まれているのを確認しました。幼生は櫛板を使って水中を浮遊しますが、しばらくすると櫛板はなくなって着底し、3か月ほどするとハート型のような形になります。
飼育中の幼生はまだ小さな粒ですが、まずはハート型、その次はうさ耳を目指して大切に育てていきます。