本種はインドネシアやマレーシアなどに生息する根口クラゲの仲間で、傘の内部の赤褐色の筋と十字に見える生殖巣の形から、「クロスジェリー」や「レッドクロスジェリー」とも呼ばれています。
現地の底引き網漁で多数混獲されることはありますが、水族館で見られることはなかなかありません。昨年に採集個体を展示しましたが、今回は繁殖個体の展示となります。展示個体は、成体より採取出来たプラヌラ幼生よりポリプを獲得し、バックヤードにてエフィラ幼生から大切に育成した個体です。成長するに従って本種の特徴のひとつでもある傘縁付近の赤いラインが顕著になり、今後の成長がとても楽しみです。