2006年07月22日
トリーター:伊藤

海にくらす昆虫


夏になり、子供たちは自由研究などで昆虫採集をする機会が多くなります。
大人になったみなさんも子供の頃に大きなクワガタやセミをつかまえて遊んだ記憶があることと思います。

今回はちょっと変わった昆虫のお話です。
昆虫は生物の中で最も多様に分化した一群で、さまざまなところに適応して暮らしていますが、実は、海にはあまり進出していません。
海の中には近い仲間のカニやエビ、ヤドカリなどが幅を利かせていて、入り込む余地がないのかもしれませんね。
でも、海の近くに暮らす昆虫もいるにはいます。
現在、発見の小窓“小さな地球”水槽で展示している「シロスジコガネ」もそのひとつです。
幼虫は砂浜の植物の根っこや、時にウミガメの卵まで食べて育ちます。
最近では日本各地で減少して、神奈川県でも絶滅に瀕する昆虫として挙げられていますが、ここ江の島周辺、湘南の海の周りには、けっこう見られます。
蒸し暑い夜に、海沿いの外灯やコンビニの明かりの周りを探すと、明かりに誘われて飛んできたシロスジコガネを見つけることができるかもしれません。
シロスジコガネが出現する時期は比較的短くて、6~ 7月がメインとなります。
みなさまお早めにごらんください。

シロスジコガネシロスジコガネ

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