2006年09月15日
トリーター:伊藤

生き物を捨てないで

急に涼しくなりましたがいかがお過ごしでしょうか。魚類担当の伊藤です。
ニュースを見ていましたら、9月11日に琵琶湖で熱帯魚の「ラージ・グラス」が捕獲されたとありました。ペットとして飼われていたものを逃がしたのではないかと関係者は見ているようです。この他にも最近、外来生物や捨てペットの事件が絶えませんね。
実は数日前、水族館にも「捨てガメ」がありました。元飼主?の方がだまって水族館に置いていったそのカメはいわゆる緑亀「ミシシッピアカミミガメ」です。
子どもの頃はきれいでかわいく、値段も安いので、つい衝動買いしてしまうようです。本種は、成長すると色は黒っぽく地味になり、かなり大型化し(保護した亀は甲長 10cmくらいの若い個体でした)、よく動くので狭いたらいなどではとても飼いきれません。そうして持て余した亀たちが日本中で捨てられた結果として、現在日本で見られるカメの大多数を占めるようになってしまいました。

現在では、オオクチバスやブルーギルなど、一部の外来生物は法律で規制され、飼育や持ち運びができなくなっています。アカミミガメはまだ規制はされていませんが、これ以上問題が起こると規制がかかるかもしれません。現在ペットを飼っている方は、その生き物が天寿を全うするまで自分で飼うか、信頼の置ける仲間に譲るなど、責任を持っていただけたらと思います。
今から生き物を新たに飼おうとしている方は、その種類のことをよく調べて(最大サイズ、寿命、凶暴にならないかなど)、納得して決心してからにしていただけたら幸いです。

ダークな日誌になってしまいましたが・・・最後に一つ、「生き物を飼う」という行為は本当に楽しく、意義のあることだと思います。
節度を守った上で、ぜひ、何かの飼育にチャレンジしてほしいと思います。そこら辺にいる昆虫やダンゴムシでも楽しいですよ。

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