2006年11月05日
トリーター:三宅

進化

きのう、腹びれのあるイルカがいたというニュースを聞きました。進化の過程で無くなった脚の痕跡では?ということです。みなさんはおそらく、もっとも進化した生物は?ときかれたら、ヒトだ!と答えると思います。
でも、進化すればそれだけ失っていくものも多く、生物をよく見ていると、本当にヒトは進化しているのかな?と思うことがよくあります。

たとえば、神経が初めてできたといわれる「下等」な生物であるクラゲ。クラゲは卵を産むと、その卵が発生するといったん、イソギンチャクと同じような形のポリプというものになります。大きさは 1ミリくらいです。そのポリプは身体からイボが出てきて、それが成長するとポリプになります。どんどん自分が分裂していってクローンを作っていきます。自分一人でも、子孫?自分?を増やしていけます。さらには、ポリプは切っても、すり潰されても細胞が活きていれば、そこからまたポリプに復活します。ベニクラゲではクラゲの身体が死んだ後は、その組織がポリプに生まれ変わってしまいます。すごい生命力です。
ヒトにはまねできないことです。生命力という点ではどっちが進化しているのでしょう?

いま、“えのすい”では「へんないきもの!?展」が開催されています。姿、形、その生態がへんないきものが勢ぞろいしています。でも、このへんないきものはヒトが出てくるもっと以前から生き続けてきた生物の進化の究極の形、活き方を持ったものです。その形は生きるために必要で機能的な姿、形なのです。
機能的であることは美しいと聞いたことがあります。クラゲに魅せられる人が多いのも、そのせいかもしれませんね。

ミズクラゲのポリプミズクラゲのポリプ

RSS