2006年12月08日
トリーター:岩崎

どうやって寝るの?

みなさんこんにちは、海獣類担当トリーターの岩崎です。わたしは主にイルカショースタジアムで「スプラッシュ!」に参加しています。どうぞよろしくお願いいたします。

12月に入ってすっかり寒くなってきましたね。冬至にかけてのこの時期は日の出が遅く日没がとても早くなります。
私は毎朝 6時に起床しているのですが、その時間まだ日の出前で周囲が真っ暗な状態です。
暗いとなかなか目覚めない上にとても寒いので、暖かい布団から出るには少々の勇気が必要です。
人間は朝の光を感じると体内時計がリセットされて目が覚めるそうなので、私は朝起きたらすぐに部屋の明かりを全部点灯するようにしています。これがかなり効果的で朝の目覚めがとてもよくなりました。早朝窓からの日差しがなかなか入らないこの時期、早起きが必要な方は光をうまく調節することをお奨めします。光を使って「うっかり寝坊!」なんてことがないように注意しましょうね!
ところで生き物たちはどのような睡眠をとっているのでしょうか?わたしたちトリーターがみなさんから多く質問をいただく内容の中に、この「○○○はどうやって寝るの?」があります。
生き物たちの中には昼間寝ていて夜活発に動き出す者がたくさんいます。また、私たち人間のようにぐっすり寝てしまうタイプは少ないようです。
自然界では「食べる、食べられる」の関係がかなりはげしいので、うかり熟睡してしまうと起きたときには「誰かのお腹の中に納まっていた!」なんてことにもなりかねません。

イルカなどは脳の半分を交互に休めて泳ぎながら寝ているそうです。夜の水族館ではプールの水面にぽかり浮かんでいるイルカの姿をよく見かけます。外敵がいない水族館では安心しきって寝ているようなのです。
アザラシやアシカ、ペンギンなども陸場でぐっすり寝ているように見えます。でも動物たちはみんな物音にはとても敏感で、わたしたちの足音が聞こえるとすぐに起きてようすを見にきます。どうやら水族館の動物たちも浅い眠りを繰り返しているようです。
魚たちはといいますと、主に泳ぎながら寝る者と何かに隠れて寝ている者に分かれています。隠れて寝ているタイプには海藻につかまって寝ている者、岩陰や砂に潜って寝ている者、なかにはクマノミの仲間ようにイソギンチャクのベッドで寝ている者やブダイの仲間のように自分で出した粘膜を寝袋にして寝る者までいます。魚たちの眠り方は千差万別で興味が尽きません。

新江ノ島水族館では一泊二日で水族館を体験する「お泊り水族館」を開催しています。夜の水族館を探検する「ナイトツアー」が開催されますので、夜の生き物たちをじっくりご覧になりたい方はぜひ「お泊り水族館」にご参加ください。

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