2006年12月28日
トリーター:伊藤

「サメ?イルカ?不思議なナマズ」

もうすぐ2006年も終わりですね。ここへ来て、水族館には続々と新しい展示生物がお目見えしています。
つい先日の深海調査で採集されたばかりの「ミョウジンシンカイコシオリエビ」、調理法をテーマにした食卓の魚たち、世界初の水槽内繁殖に成功した「エチゼンクラゲ」などです。これらはホームページなどでもお伝えしているのでご存知の方も多いかと思います。しかし実は、他にも新しく登場した生物たちがいるのです。この場を借りてその紹介をしてみたいと思います。
その生物は「今上陛下のご研究」コーナーにやって来ました。三角形に伸びた背びれ、円筒状の体つき、黒光りする体色はサメやイルカのそれのようですが、れっきとしたナマズなのです。「パー・ルム」と呼ばれる彼らは東南アジアの大河を群れて暮らす遊泳性のナマズです。黒い 3匹が編隊を組んで進む様は、ホバーではありませんが実にカッコイイです。生まれて初めて見る方は、その不思議な姿に驚かれるかもしれませんね。実は現地では重要な食用魚として知られています。また、本種は古典的な熱帯魚であり、趣味の世界ではよく知られた種類でもあります。しかし、1m以上と巨大に成長することから、やはり水族館向きの魚だと思います。
実はまだまだ他にも新しい魚がバックヤードで出番を待っています。解説パネルなどが用意でき次第登場させますので、みなさまお楽しみにしていてください。

パー・ルムパー・ルム

皇室ご一家の生物学ご研究

RSS