2007年01月14日
トリーター:奥山(康)

両生類絶滅の危機!?

世界各地でカエルなどの両生類を絶滅に追いやっているカエルツボカビ症が国内で初めて確認されました。
ツボカビは真菌の一種で感染力が強く、致死率も 90%以上という非常に恐ろしい菌です。
今回発症したのは個人がペットとして飼育していたカエルで、まだ野生のカエルが発症した例は報告されていませんが、野外に広がると根絶は不可能で、日本の両生類の絶滅が危惧されています。中南米・パナマでは発生からわずか 2か月でカエルが絶滅したとの報告もあります。
カエルが居なくなると、カエルを捕食していた鳥やヘビ、哺乳類などの減少や絶滅を招く恐れが出てきます。
天然記念物のイリオモテヤマネコも、カエルを重要な食物としています。また、カエルは昆虫を主な食料にしているので、農林業に被害を及ぼす害虫が大量発生する可能性もあります。そして、国内で絶滅が心配されているイシカワガエルやオオサンショウウオなどもその危機が高まることになります。
カエルツボカビ症が広まるのを防ぐには、外国産のカエルなどをペットにしている方たちの協力が必要です。
飼育している両生類に異変があった場合にはすぐに獣医師に相談してください。

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