2007年05月14日
トリーター:戸田

生爪剥がしちゃった

日常生活で階段を踏み外したり、タンスの角に足をぶつけたりといった原因で怪我をしたことはありませんか?
飼育している動物も時に原因不明の怪我をしていることがあります。
先日ゴマフアザラシのロスが生爪を剥がしましたのでそのお話を・・・「うぅ」と表情が変わった方はこれから先、目を閉じて読んでください。

ゴマフアザラシは前脚や後脚がひれ状になっている動物の仲間です。イルカとは違って繁殖時期や毛換りは陸上でおこないます。日光浴や休息でも陸上に上がりますので水陸両用の体の形をしています。後脚は扇子のような構造で、水中で開き左右に振って泳ぎます。ちゃんと 5本の指があり、爪も生えています。
ある日この指の爪が外側に向かって直角に曲がり、周辺から出血していました。早速、薬と患部の消毒をおこない、一時は回復しましたが、不自然な爪の位置のため、ぶつけやすいのでしょうか再び出血です。
このままではこの繰り返しかなと思案していたところ、数日後この爪が無くなっていました。爪のあった所にはぽっかりと大きな穴が・・・・・
現在は炎症も治まり、穴も徐々にふさがってきています。少しかわいそうですがぶつけるたびに痛い思いをするよりは良かったのではと思っています。

ゴマフアザラシや同居しているオットセイには 1日 3回餌を与えています。この時トリーターは動物の体全体を触っています。趣味ではありません。
今回の怪我は外見から分かりましたが、毛のある動物の怪我は外見から見つけにくいため触って確認しているんです。

ゴマフアザラシゴマフアザラシ

ペンギン・アザラシ

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