2007年06月30日
トリーター:植田

クサフグの産卵

春から夏に変わろうとするこの時期に見られる海岸の生き物イベントのひとつに、クサフグの産卵が挙げられます。
クサフグは図鑑によると体長 20cm程度の小型のフグで、本州の浅海に普通に見られる魚です。

5月から 7月の大潮の日、特に相模湾あたりでは満月や新月の 2日後をピークに岩場の海岸に集まって産卵します。
主に南を向いた崖の下の、岩場が切れ込んだところに数十~数百尾が集まって、波の打ち寄せるのにあわせて岩や砂利に乗り上げるようになった瞬間放卵と放精を一斉に行います。

私も先月半ばの大潮の時期、江の島島内でそのようすを観察しました。
放卵、放精を始めると、フグたちはもう夢中でその行動を繰り返していました。このような繁殖行動は毎年この時期に相模湾一帯の入り江で人知れずおこなわれているものと思われます。
もし機会がありましたら、そっと覗いてみてはどうでしょうか。

クサフグの産卵クサフグの産卵

相模湾ゾーン

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