2007年07月29日
トリーター:島津

寄生虫の話

先日( 25日)釣り採集にてサバを 29匹、相模湾大水槽に搬入しました。大水槽の中を群れて泳いでいます。

サバを生で食べると、時々寄生虫に感染することがあります。これは「アニサキス線虫」といいます。だいぶ古い話ですが、俳優の森繁久弥さんが感染して有名になりました。
わが国では 150種以上の魚やイカ類に寄生することが知られています。
寄生しているのはアニサキスの幼虫で、体長 1~ 3cmです。成虫は 10cmほどです。
アニサキスは本来人間に寄生するものではなく、イルカやクジラに寄生します。消化管に達すると、胃や腸の壁に穴をあけ、潜りこむことがあります。この時強烈な腹痛に襲われることがあります。この病気をよく知らないお医者さんにかかると、胃ケイレンや胃カイヨウと間違って診断されることがあります。
アニサキスの症状は、生で食べてから 4~ 7時間程度で起きるといいますから、この症状が出たら医師にそのことを告げた方がいいようです。
慣れたお医者さんなら、内視鏡を使ってつまみ出してくれますが、胃カイヨウと間違って手術された人もいるということです。
シメサバでも感染しますので、完全に熱を通すか、マイナス 20℃で一度冷凍することをお勧めします。
生で食べるときは気をつけましょう。

相模湾ゾーン

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