2007年11月06日
トリーター:植田

きょうはアパート記念日

きょう 11月6日をインターネットで調べてみたら、「アパート記念日」に指定されていることが分かりました。これは今から 97年前の 1910年東京の上野地区に日本で初となるアパートが完成したことにちなんでいるそうです。
そこで目を海の世界に移して、海洋生物の中で集合して生活するものはと探してみると、いろいろいるのですが、その中で当館にて展示中のものでは、キサンゴやイボヤギの仲間が思い当たりました。彼らは、熱帯の海に生息するあのサンゴたちと同系統の生き物です。
ただどちらかというと、やや冷たい水を好み、数ミリ程度の大きさの動物性の餌を食べるところが熱帯のサンゴたちとは異なっています。
彼らは自分の体から石灰質のものを出し、それで住みかを造ります。彼らの体自身はイソギンチャクのような形をしており、それが何匹も集団で住みかを造っていますので、たとえればアパート暮らしをしているようなものだと思います。
外敵に備えるためか、平時はその本体が硬い住みかの中に収まっているのですが、餌のにおいなどに刺激されると住みかから体を出し、まるで花が咲いたように触手を広げます。
この「開花」状態を見ていただくべく、花さか爺さんよろしく、私たちトリーターが日に 3回餌を溶かした海水を彼らに吹きかけるのです。相模の海ゾーンの逗子沖サンゴ礁の水槽で、花さかトリーターがキサンゴたちを咲かそうと毎日頑張っているのです。

花さかトリーター花さかトリーター

相模湾ゾーン

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