2008年07月30日
トリーター:櫻井

ターゲット( 2) 「私情」と「理性」

みなさんこんにちは。
「世の不条理をぶった切る!」のお時間です。
第二回の本日は、「感情」について。これは我々えのすいトリーターにとっても切実な問題です。ぜひ最後までお付き合いを。

まずは何気ない日常の会話から。
場所は某おしゃれな洋風レストラン。
注文の料理は私に似合わないリゾット風なんとか。


「チーズを目の前で削って振りかけてくれるなんて、しゃれてるねぇ。」

ツレ
「チーズ好きにはたまらないんじゃない?」

にこにこ。
きゃっきゃっ。

なんて幸せな時間だ。

他愛も無い会話は 1分も経っていないはず。
ん?料理がチーズで埋もれてきたぞ。
まだかけるか。そういう料理なのか。
おしゃれなレストランに来た私が悪かった。あまつさえ何故私はリゾット風なんとかを注文したか。
教えてください店員さん。
もう、チーズは良いのでは??

店員A
「お好みに合わせていただきます。もういいならおっしゃってください。」

料理は完全にチーズで埋もれ、お皿から、削られたチーズがこぼれている。

楽しい時間を過ごしていたそれを。貴女は。
おいしい料理を食べてもらおうと、コックさんは一生懸命作ってくれたそれを。貴女は。

貴女の「私情」でいくつの心を踏みにじったのか。

この店員Aさん、おそらく何か嫌なことがあったのでしょう。客への態度が尋常ではなかった。

私がこの店員Aに対してもの申すのは総合してただ一つ。

「私情を客前に持ち込むなかれ」

我々えのすいトリーターは、たとえショー直前に、はらわた煮えくり返るような出来事があっても、数分後には最高の笑顔でお客さまの前に姿を現します。
人間である以上、「感情」により、何かにあたりたくなることもあるのは当然です。が、お客さまにはこちら側の「私情」は関係ないわけです。

プロ意識を持って、「私情を理性で抑制し、客前ではなんどきも自然な態度をとれるようにする」ことを日ごろから心がけている私にとって、ちょっと人事ではない事件でした。

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