2008年08月20日
トリーター:足立

クラゲ川柳対談 クラゲモリ×ジェリーフィッシュブリーダー

クラゲ川柳よもやま話 第三話

ジェリーフィッシュブリーダー(以下ジェ):
 第一話、第二話では、最優秀作品の 7句を取り
 上げました。
 これらはクラゲファンタジーホールにて、ご紹介
 させていただいております。 
クラゲモリ(以下):
 第三話では、優秀作品の 5句を取り上げます。
ジェ:
 展示コーナーには出ておりませんが、これが
 また、最優秀作品に勝るとも劣らぬ傑作ぞろい!
ク:
 それでは、早速いきましょうか。

優秀作品
( 1) 心臓が ブルージェリーな 夏の夜

ジェ:
 注釈付きでしたよね。「拍動が速いという意味」
ク:
 この観察力が嬉しかったです。
 他のクラゲでは、こう、ぴったり来ないでしょう。
ジェ:
 「心臓がブルージェリー」って、使えそうなフレーズ
 ですね。
ク:
 そうですね!なんか、ドキドキな時に!
ジェ:
 この句全体に漂う、なんともいえない雰囲気がいい
 ですね。
ク:
 なんといいましょうか、一滴ぐらいの色気。
 恋の予感?!
ジェ
 恋!

( 2) ゆらゆらと なに話してるの クラゲたち

ク:
 お母さんと子どもが、水槽の前で話してるみたい。
ジェ:
 やさしくて、安心する感じ。
ク:
 わたしたちも、いつもクラゲたちの会話に耳を傾け
 ていなくてはいけませんね。
ジェ:
 よい句は、よいクラゲから。
 よいクラゲは、よい飼育から。
ク:
 よい飼育は、よい観察から。
ジェ:
 いつでも、よい句が生まれるクラゲファンタジー
 ホールを目指しましょう!

( 3) 漂えど 流されはせぬ クラゲ道

ジェ:
 かっこいいですね。
ク:
 私もそう思います。
 この対談のために、もう一回見たら、なおさらそう
 思いました。
ジェ:
 クラゲそのもののことと、それから、クラゲ飼育者
 のことにも当てはまりますよね?
ク:
 「漂う」ことと「流されること」のちがい。
ジェ:
 意思がありますね。
ク:
 私もこの句を座右の銘として、精進してゆきたいと
 思います。

( 4) 根無し草 波間揺蕩う クラゲかな

ク:
 この句、とっても、気楽になれます。
ジェ:
 「根無し草」なんて、普通はいい意味には使わない
 ですが。
ク:
 クラゲが絡むと、癒しの言葉になりますね。
ジェ:
 地に足が着いた生き方をしなければ駄目だってい
 われ続けてると、たまに疲れちゃいますからね。
ク:
 そんなに頑張らなくても、頑張れなくても、大丈夫!
ジェ:
 揺蕩ていても、クラゲはステキですから!

(5) 土用波 クラゲに刺され 夏終る

ジェ:
 自分で経験していなくても、なんとなくワカル、この
 情景。
ク:
 ちょっとおとなしくなった日差しと、秋の匂いがする
 風の中で、腕に残った刺され跡を見て笑ってる、
 日焼けした顔。
ジェ:
 ずいぶん、絵を想像しましたね。
 でも、そんな感じかも。
 夏の思い出。
ク:
 また来年の夏、誰かが同じ経験をするでしょうね。
 夏の終わりのの定番。
ジェ:
 なんだか、ひぐらしの鳴き声が聞こえてきました。
 空耳かな・・・
ク:
 いえ、川の方から、本当に聞こえていますよ。

ジェ
 最後になりましたが、残暑お見舞い申し上げます。
 みなさまの日々の暮らしの中で、クラゲがなんら
 かのお役に立ちますように。

バックナンバー
[ クラゲ川柳よもやまばなし 第二話 ]
[ クラゲ川柳よもやまばなし 第一話 ]
[ 夏の風物詩:クラゲ川柳 ]

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