2008年09月05日
トリーター:崎山

レアもの「ヒゼンクラゲ」

水族館には、地元の自然誌情報を集約する役割もあります。“えのすい”では、目の前の相模湾の情報です。

きのう、そういった情報の中でも、レアなものが水族館にやってきました。
その名は「ヒゼンクラゲ」。
「肥前」からきていると思われます。
大きいです。傘径 40cmくらいあります。

私は数年前、まだ海獣類を担当していた時に、「将来はクラゲの担当になって・・・!」という夢を抱いて、数年間江の島で見られるクラゲを調べていました(結局クラゲ担当には至らず)。
今もことあるごとに情報は蓄積しているのですが、こんなに大きなものはほとんど目にしません。あの「エチゼンクラゲ」にも迫る迫力です。
それから、傘表面には妙な模様があって、しかもザラザラしています。とてもクラゲとは思えない感触です。
そのザラザラした傘の上に「エボシガイの仲間(クラゲエボシ?)」がくっついています。
この傘の上で、いったいどのくらい生活してきたのでしょうか。

このクラゲは、近くのシラス網をやっている漁師さんからいただきました。
その漁師さんからは、よく似た名前の「ビゼンクラゲ」をいただくことがあります。「ビゼンクラゲ」の傘はつるっとしています。
今回は「ビ」でなく「ヒ」でした。
そしてこの「ヒゼンクラゲ」、図鑑で探しても見つからないと思います。なぜでしょうね。

最初から書いてある通りレアものなので、なるべく多くのみなさんに見ていただきたいですが、状態は決して良いわけではありません。
あと数日の展示となろうと思われます。
気になる方はお早めにどうぞ。

ヒゼンクラゲヒゼンクラゲ

クラゲファンタジーホール

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