2009年02月20日
トリーター:岩崎

流氷とアザラシ


10年前の 2月。気の向くままに北海道へ。
札幌雪祭り。
汽車で最北の町稚内へ。宗谷岬。
オホーツク海をバスで移動。紋別で流氷観察船。
網走経由で知床斜里へ。知床で流氷観察。

ほほにあたる冷気。銀世界。
オオワシ、エゾシカ、ゴマフアザラシなどの野生動物。
風向きよってダイナミックに変化する流氷。

「網走で流氷接岸初日」のニュースを聞いて思い出した 10年前の記憶です。

当館でもご覧いただけるゴマフアザラシは、流氷上で出産、子育てをすることが知られています。
地球温暖化の影響か?年々規模が縮小しているオホーツク海の流氷。流氷の縮小にともなって 10年ほど前からゴマフアザラシの生活にも変化が見られているそうです。
以前はほとんど見かけることがなかった日本海側の港で、野生のゴマフアザラシが群れで観察されるようになり、年々その数が増えているそうです。
流氷の縮小でオホーツク海から日本海側へ移動しやすくなり、餌が豊富で安全に上陸できる場所がある日本海側にも、生活範囲を広げているのではないか?といわれています。

たくましく環境変化に適応しているゴマフアザラシたちですが、もしこのまま急激に地球温暖化が進み、本来の繁殖地であるオホーツク海に流氷がなくなってしまったら?ゴマフアザラシたちの出産、子育ての場所は?

急激な環境変化は野生動物の生活に大きな影響を与えます。多様な環境、多様な生態系を守れるように行動していきたいですね。

ゴマフアザラシゴマフアザラシ

ペンギン・アザラシ

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