2009年03月23日
トリーター:伊藤

オレンジフィンカイザープレコ登場


物々しい名前で呼ばれるこの魚は、南米アマゾン川の支流「シングー川」にすむナマズの仲間です。今上陛下のご研究コーナーの一角に新しく展示しました。
最大で 30cmほどになる急流に適応した種で、やや扁平な体とものに吸い付ける吸盤状のクチビルを備えています。
色彩はとても美しく、黒い体に細かいスポット、さらに背びれと尾びれがオレンジに縁取られます。
ナマズ通の間では、黒字に白いスポットが入るシノドンティス・アンジェリカスというサカサナマズの仲間が、「最も美しいナマズである」と認識されている向きがありますが、カイザーはそれに一歩も引けをとりません。
地味な種類が多いナマズ類の中で、恐らくトップ 10に入る美しさです(好みもありますが・・・ )。
ぜひ一度御覧ください。

・・・ ところで、日本にもプレコがいることご存知ですか?
マダラロリカリアと呼ばれる大型種で、沖縄の公園の池やダムなどに見られます。
5年ほど前に沖縄に行った時は、山奥のダムの中に、手づかみで採れるほどおびただしい数が生息していました。
恐らく、ペットとして輸入されたものが捨てられ、増えたのだと思います。
数cmのかわいい幼魚が小学生のお小遣いで買えるような金額で売られますが、最大で 50cmにもなる魚、一般のご家庭ではなかなか飼い切れません。
売られている熱帯魚の中には、「小銭で飼える巨大魚」というのが意外とありますから、ちゃんと最後まで飼い切れるかどうか調べてから家に迎えるようにしたいですね。

オレンジフィンカイザープレコオレンジフィンカイザープレコ

皇室ご一家の生物学ご研究

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