2009年04月01日
トリーター:小谷野

日本水産学会発表~アオウミガメの「ノンキ」~

3月27日~ 31日にかけて、平成 21年度日本水産学会春季大会が東京海洋大学でおこなわれました。
当館は『屋外飼育施設における北限のアオウミガメ産卵例』について発表をおこないました。
つまり、
『昨年“えのすい”のアオウミガメの「ノンキ」が産卵しました!
屋外の飼育施設でのアオウミガメ産卵の日本の北限は今まで和歌山県でしたが、神奈川県の“えのすい”になりましたよ!
関東では産卵しないアオウミガメがなぜ、“えのすい”で産卵できたのか解き明かしてみよう!』
という発表です。

アオウミガメの産卵地は、本来、小笠原諸島や沖縄などの暖かい地域です。
今回の研究では、

(1) のんきのお腹の中に卵があるときに、昨年は過去 3年間の飼育水温と比較して水温が 3℃ほど高かったこと

(2) さらに屋外飼育施設の水温は、近海の水温と比べて 1.5~ 3℃ほど高かったこと

がわかり、そのために産卵できたのではないかという結論をつけました。
地球温暖化は心配ですが、「ノンキ」にとっては暖かかったのがきっとよかったのです。
残念ながら昨年「ノンキ」が産んだ卵は未受精卵だったのですが、今度こそ小さな子ガメが無事生まれるようがんばりますので、応援よろしくお願いします!

アオウミガメの「ノンキ」アオウミガメの「ノンキ」

ウミガメの浜辺

RSS