2009年05月19日
トリーター:植田

復活する江の島-伊豆大島航路


35年ぶりに江の島-伊豆大島航路が再開されるという新聞記事を読みました。
この航路は 1965年開始され、当座はなかなかの盛況ぶりでしたが、やがて利用客が減り、1975年廃止となったそうです。
この度、需要を探るべく、試験的に年内数回の運行を計画しており、第 1回目の 6月26日の分は、予約受付まもなく一杯となったそうです。

さて大島までの航路ではもちろん相模湾の海上を航行することになるのですが、この相模湾、厳密には真鶴半島の突先と城ヶ島西端を繋いだ直線で仕切られた北側になります。
逆に南側、大島までは相模灘と名前が変わりますが、広義の相模湾とされることもあります。
江の島湘南港で高速船に乗り込み、出発してしばらくすると、進行方向を向いてまっすぐ左手に城ヶ島がかすかに見える頃、船の下は水深 1000m前後の深海底です。
その先さらに大島に近づいて行くにつれ、水深が 1500mmを越える相模トラフとなります。

当館の化学合成生態系水槽の右側部分では、相模湾海底で水が底からしみ出すような場所を再現しています。
サガミハオリムシが棲管を絡ませ、シロウリガイのおびただしい数の殻が散乱する海底です。

今度江の島-伊豆大島航路に乗船される方も、乗船前に当館にお越しになって、相模湾の海底を再現したこの水槽を見た後で相模湾に出られると、また違った趣で船旅を楽しめるのではないでしょうか。

化学合成生態系水槽化学合成生態系水槽

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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