2009年06月18日
トリーター:島津

クラゲが水をきれいにしてくれる話


クラゲが水をきれいにしてくれる?それはクラゲに餌(ブラインシュリンプ)を与えてみることで分かります。
しばらくすると、食べきれなかった餌や水中のゴミが粘液で包まれ、水の底に沈殿して水が澄んだ状態になります。これはクラゲの傘には粘液を出す器官があり、傘に何かが接触すると粘液がでるようになっているためです。
自然界ではこの粘膜に包まれたものが海底まで沈んでいき、海底の生き物の餌になります。
ちなみにサカサクラゲはいろいろなタイプの濁りを沈殿させ、海水を見事にきれいな状態に戻したとそうです。

またタコクラゲは体内に褐虫藻が共生しています。
褐虫藻は光合成をおこなうため、海水中の二酸化炭素から酸素と炭水化物を生成します。
褐虫藻はタコクラゲから効率よく二酸化炭素をもらい、タコクラゲは褐虫藻から炭水化物をもらうことで海中の二酸化炭素を取り除き、海水に酸素を供給しています。
パラオに生息するタコクラゲの一種は、体内の褐虫藻が光合成をおこない、クラゲに十分な栄養を供給しています。そのおかげでクラゲは餌を採る必要がなく、無毒化してしまいました。

タコクラゲタコクラゲ

クラゲファンタジーホール

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