2010年03月12日
トリーター:足立

人魚が買うものは?


きょうは 3月12日。
3、1、2で、さ、い、ふ。「財布の日」だそうです。
新江ノ島水族館でも、財布の生産がおこなわれていますが、人間用ではありません。
作り手は、サメやエイ。使うのは人魚です。
実は、サメやエイの卵は、「人魚の財布」と呼ばれており、確かに、こんな特別な呼び名があるのにふさわしい、いわゆる「卵型」の範疇を超えた、変わった形をしています。
たとえば、ネコザメの卵は全長 20cmぐらいで、太いドリルの先端のようにらせん状に巻いています。
トラザメの卵は長さ 5~ 6cm、幅 1.5cmほどの膨らんだ長方形のような形で、両端にくるくるとバネのように巻いた糸がのびています。タッチングプールでは、産卵中のトラザメをしばしば見かけます。

さて、サメやエイの仲間は、親の体から子どもが産まれる(卵)胎生の種類と、このように卵を産む卵生の種類とがいます。
産まれたばかりの卵の中には、まだ魚の形になる前の卵黄(卵の黄身)が、まるで真珠の様に丸く透けて見えます。
お財布の中には、人魚が使うお金=真珠がはいっているという、それはそれはロマンチックなお話です。

ネコザメの卵ネコザメの卵

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