2010年04月01日
トリーター:倉形

野生化したカメ


以前から問題視されている外来生物。
中でも特に近所の公園などの池で良く見かけるカメ。
恐らく私たちが見かけるそのカメは、もともと日本にいる在来種(クサガメやイシガメ)のカメでは無く、通称「ミドリガメ」と呼ばれる「ミシッシピアカミミガメ」がそのほとんどであります。

先日ニュースで、ある都内の公園を管理する団体が公園の池のカメを捕獲した結果、全部で 360個体捕獲され、その内訳が「ミシシッピアカミミガメ」が約 200個体、「カミツキガメ」が 70個体などで、在来種のクサガメ・イシガメなどは約 80個体だったそうです。

結局これら外来種のカメたちは、自らその場所(公園の池など)にやって来たのでは無く、人間によってペットとして飼われていたものが放たれた結果、在来種よりも繁殖力の強い外来種が勢力を発揮し、密かに在来種の棲息環境が脅かされているのが現状です。

現在、環境省では外来生物法の中に「ミシシッピアカミミガメ」はあまりにも慣れ親しみ飼育されているため、規制は現実的ではないとして指定は見送られているようです。
また外来生物問題はカメ以外にも、ウシガエルやブラックバス、ブルーギルなど都会周辺の公園の池では目に付きます。
例え緑に囲まれた公園であっても、水面下で本来の自然が損なわれている現実を私たちは知り、生物たちのより良い生息環境を考えて行かなければいけないですね。

クサガメクサガメ

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