2010年06月01日
トリーター:伊藤

主役でお目見えナヌカザメ


当館オープンの時からずーっと展示され続けていたものの、ほとんどスポットが当たらなかったナヌカザメ。
このサメをこの度、主役とすべく、沿岸水槽の最後に展示しました。

「ナヌカ」とは「七日」の意味です。
一説には、陸に上げても 7日間は生きているくらい、生命力が強いらしいです。
展示のナヌカザメは 2年前にトロール漁で採集されたものです。
網でもみくちゃに引きずり回され、大量の漁獲物に埋もれて水揚げされた時は、くったりと動かなくなっていたのですが、ダメもとでバケツの水に入れておくと、次々と息を吹き返しました。
驚くべき生命力です。

本種は大陸棚から深海にすむ種類なので、やや低い水温( 10~ 18℃)で飼育すると調子がよく、餌をもぐもぐと地道に、しかし無尽蔵に食べながら育っていきました。
食欲に火がつくと、自分よりも大きなカニなどにもむしゃぶり付いて食べてしまうことがありました。
イヌのような顔、第一背びれ(ジョ―ズのひれ)がないノッペリとした背中、赤ん坊のようなぶよぶよとしたお腹など、よくよく見るとサメらしくない特徴的な魚です。

ぜひナヌカザメに会いに来てください。

ナヌカザメナヌカザメ

相模湾ゾーン

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