2010年09月16日
トリーター:今井

“お手伝い”と雖も


「おまんっ!何も分かっちょら~ん!!」
幕末ドラマに感化された寝言で目が覚めた。原因は、後輩からの寝しなのメールであった。
前日は台風 9号の影響で、酒匂川の濁流被害がニュースで頻繁に流されていた。
それで、次の日の相模川魚類採集のお手伝いを「何時に行きますか?」と送信があったのだ。
「朝 9時、出発!」と答えると、「ニュースの通り、県下河川では危険水位に達しているので辞退しま~す♪」とのことであった。
行く気も無いのに、時間を聞くとは・・・ 、まぁ、許しましょう・・・ 。

それでも、採集リーダーとしては、メンバーの安全を最優先に考えながら、かつ成果を上げ、更に初心者の後輩が少しでも楽しめるようなコースを計画、用具等の準備をしているのである。
もし、彼がマスメディアから情報を得るならば、天気図や流域の降水量、周辺ダムの貯水状況などを調べて、判断できたならと思う!!

結局、当日はベテラン勢のみでの決行となったため、コースを上流側に変更して手網採集をおこなった。
“川魚のジャンプ水槽”展示用のトウヨシノボリやアブラハヤを手際よく採った後は、少し探索としよう。
此処は、赤いジムグリや大型のカジカが見られ、淵の底には大きなモクズガニがポツンポツンと点在する秘密の場所だ。
トリーターの辛口K君は以前ヤマトヌマエビを採るも、この環境をそっと残しておきたい理由で、みんなとは訪れていないのだ。
林の中に目を移すと、希少なコケ類がポコポコ繁茂している。彼は「樹液の匂いがする」と老木を覗いて、クワガタ類の痕跡を探している。

私も暫くぶりに此処に来て、変わっていないことにホッとしたのだった。
ところが、ところが帰りがけ、下流にて葦の陰を掬うと・・・ 。
「おまんはっ! 長州のぉーっ!!」
オヤニラミが入っていた。

モクズガニモクズガニ

相模湾ゾーン

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