2010年09月21日
トリーター:伊藤

ハチ!ハチ!


沿岸水槽の最後、深海へと続く水槽には何種類か、ほとんど姿を見せない魚がいます。その筆頭がウナギなのですが、実はもう一種。
その名も「ハチ」。
「モノドン」とか「タマ」とかそういう愛称ではなく、標準和名で「ハチ」です。思わず西○敏○風の口調でその名を連呼したくなります。
名前の由来は背びれなどに強い毒があり、さされると痛いからです。
ミノカサゴの仲間で、ヒレボシと並ぶ変り種、本種のミノらしからぬところは地味な色彩ともう一つ、砂に潜り過ぎる性質です。
何しろ、水槽に入れた数日以降、昼も夜もほとんど姿を現さず、「もしかしたらもう」と不吉なことを考えさせてくれました。
先日、潜水メンテナンスの折に、底砂をばふばふと巻き上げたら、久しぶりに砂から飛び出してきました。
いたのか!という感じです。
一安心でしたが、刺されてはかないません。急いでメンテを済ますと、いつの間にかまたどこかに潜っています。
地雷を踏まないように(彼らのトゲに対してウェットスーツやマリンブーツは無意味です)、早々に水槽から脱出しました。
ここ最近は目だけを砂から出して石のようにじーっと佇んでいることもあります。
もし見られたらラッキー、という打率ですが、探して見てください。

ハチハチ

相模湾ゾーン

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