2010年10月05日
トリーター:倉形

KO・SE・I !?


きょうは当館で飼育展示しているゴマフアザラシ 2頭(オス)について書きます。

みなさん方もよく知っていると思いますが、前肢または後肢がひれ状になっている哺乳動物(アザラシやアシカなど)の仲間を総称して「鰭脚類」と呼んでいます。
この鰭脚類は自然界で主に魚を捕まえて食べていますが、人間のように奥歯に物を擂り潰すための歯が無いためすべて丸飲みにしています。

当館のゴマフアザラシ 2頭の個性が窺えるのもこの時です。
2頭のうち体表の胡麻模様が少なくやや黄ばんだ体色をしている「ロス」は、私たちから与えられた魚をなぜだか 1度噛んでから飲み込みます。
またもう 1頭の胡麻模様が多くハッキリしている「太平」は与えられた魚をふつうに丸飲みにします。

また、日中 2頭がプールで浮いて休んでいるときにも、それぞれお気に入りの場所があります。
「ロス」は恥ずかしがり屋なのか?プールの隅の方で後肢をお客さん側に向けていることが多く、これに対して「太平」はプールのほぼ中央に陣取り、体の安定を保つ為に後肢を擬岩に掛けてお客さん側をよく見ています。

このように食べ方や行動ひとつにしてもそれぞれに個性が存在しています。
みなさんも水族館に遊びに来られたときには、ぜひ個性溢れるゴマフアザラシの「ロス」と「太平」をよく観察して見てください。

太平(上)とロス(手前)太平(上)とロス(手前)

ペンギン・アザラシ

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