2011年04月08日
トリーター:浜田

相模川寒川取水堰


満開の桜に誘われ、散策に出掛けて来ました。
目的は鮎の遡上を見る為。
堰の小さな滝をピチィピチィと跳ねる若鮎の元気な姿を想い浮かべながら車を走らせ、いざ取水堰に辿り着いて見ると、目にしたのは堰の上で昼寝する水鳥たちです。

アオサギ、カワウ、ゴイサギ、カルガモ、ウミウ、ユリカモメ、コサギ、オオバン、白い大きな塊。
階段状になった魚道には魚の姿は無く、岸近くのよどみに小さな鮎の群れが見られる程度でした。

すこし気になった白い大きな塊。土手を下り近づくと、何やら鳥らしい。
ガチョウか。
いや更に大きな水鳥、白鳥だ。
この大きさだとオオハクチョウ間違いなし。
顔は羽の中、早く起きろと思っていると、私の隣に近づく自転車に乗った御老人。
自転車を降り発した一声。

「ピーちゃん。」
(何ー?)

更に大きな声で
「ピーちゃん。」
(なんだ、この人)

この老人の呼び掛けに応える様に、羽の中から頭が出てきた。
堰の上から水面に身を浮かべ、30m先より老人にゆっくりと近ずく白鳥、何と優雅な姿。
オオバン、アイガモの間をぬい、岸にたどり着くが、動きの何と鈍いこと。体重をもて余した動きです。

白鳥が老人の側に寄って来ると、老人首を撫でてやる。
白鳥満足そう。

餌を与える老人にたずねる。
「何時からここに居るのか?」
「10年来の付き合いだ」
とか。
「雌雄は?」
「雌」
「どうして 1羽だけで解るのか?」
「ガチョウより大きな白い卵を産むから」

30分間、老人と白鳥のようすを観察。
ここで写真を取りながら、不図思う。
顔のおでこに、こぶ。
これってー、オオハクチョウでは無く、コブハクチョウ。

白鳥に別れを告げ(楽しい一時をどうもありがとう。鮎のジャンプは水族館の水槽で見ればいいやと、心でつぶやき)帰路に着く浜ちゃんでした。

コブハクチョウコブハクチョウ

RSS