2011年05月15日
トリーター:櫻井

素直に行きましょう


先日のこと・・・ 。

お客さま
「○○ちゃん、このお魚はとってもおいしいのよ。高級魚よ。あ。これは知ってるかな?マアジだって。夕飯でよく食べるわよね。おいしそうね」

お客さま
「うん!わたしここにいるお魚みんな食べたい!」

お客さまの背後で魚の状態チェックをしていた私に気付くと、
「やべ!飼育員じゃん・・・」
と、発音こそしていませんでしたがその気まずそうな態度から、確かに私にはそう聞こえました。
「丹精込めて育てている魚を食べたいって?」
と怒る飼育員は、日本で一人もいないと思いますのでご安心ください。

“えのすい”でも『食』を通じての海産生物の展示は大々的におこなっていましたし、展示水槽脇でその生物の調理方法までご紹介していたほどです。
日本は昔から魚大国なんですね。展示生物の魚を『食』の対象として見るのは、お国柄かも知れません。

私も、展示生物を食べたいとは思いませんが、新鮮なイカなどが漁師さんから入ると決まってその日の夕飯はイカの刺身です。
もう、イカを水槽に収容したその後の頭の中はイカしかないんですね。食べたい衝動が爆発して気がつくとスーパーで買って帰っています。

実際館内でのお客さまの発言を聞いていると、『食』に通じるご感想が大半を占めています。
「食べたい、美味しそう、食べられるのかな?」
という感想について、
「変なこと言っちゃった・・・!」
などと、全然気にする必要はないですよ。
館内の生物や展示を観覧する際、『食』という重要な人間生活に密接に関わる生物、という視点もありますし、その他さまざまな物の見方が人それぞれあるはずです。
みなさまが展示をご覧になって思ったそのご自分の感想を、大切にしてもう一歩先まで考えてみると、そこからさらにさまざまなことが見えてくるはずです。

以前企画展で紹介していた解説パネル以前企画展で紹介していた解説パネル以前企画展で紹介していた解説パネル以前企画展で紹介していた解説パネル

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