2011年05月31日
トリーター:伊藤

海辺にいるけどヌマガエル


6月1日よりテーマ水槽にて、カエルの特別展示がスタートです。今回は日本産だけではなく、ちょっと変わった海外のカエルたちも登場です。
4名のカエル好きトリーターたちが、担当の種類の魅力を引き出すべく展示を作っています。
そんな中、私はひときわ地味なキャラ「ヌマガエル」を相棒としました。
見れば見るほど見た目は地味ですが、生態や話題度はホットなカエルです。

本種は南方系の種類とされ、高温にとても強く、特にオタマジャクシは熱々のお風呂くらいの温度の中でも生きられるそうです。
また、塩分にも強いらしく、某所では、海岸線から数メートルしか離れていないような海っぺりでも採集されました。
今回の展示は生息地の海辺(砂浜に崖からのしぼり水が滴り染み込む場所)を再現しようと試みています。

また、本種は静岡県より西にしか生息していないと思われていました。
しかし、近年、神奈川県や栃木県でも発見されるようになっているのです。
「地球温暖化の影響か」と思われがちですが、魚と違って山越え谷越え移動する必要があるカエルですから、人為的な移入も疑われており、各地でカエル研究者の注目の的となっています。

ところで先日、神奈川県の某所でもヌマガエルを発見しました。
結構たくさんいたので、道端で農家の方にうかがってみたところ、「数十年前からいたよ」とのこと。
はたして神奈川県のヌマガエルは在来なのか?
どこから来たのか?
謎は深まるばかりです。
現在、ちょっとずつ調査しているところですので、面白いことが分かったらどこかでお伝えしたいなと思っています。

ヌマガエルヌマガエル

テーマ水槽

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