2011年06月14日
トリーター:石川

“蚊”取り


プ~~ン・・・蚊の季節がやってきました。

最近いろいろな忌避薬品が販売されていますが、よ~く裏の注意書きを読むと蚊の成虫に効くものと不快害虫(ユスリカ、チョウバエ、ヨコバイ)の忌避に効くものとあります。
もし、かゆいのが嫌なのなら、少なくても蚊の成虫に効くとあるものをご購入したほうがよさそうです。

私ごとですが、妻がよく蚊に刺されるので、いろいろな製品を比べるようになり、蚊の成虫に忌避効果のあるものを選ぶようになりました。
私から思えば不快害虫って言葉自体人間は生態系にかかわっていないくらいの言い方じゃあないですかね? だいたいユスリカは吸血しません。たくさんいると吸い込んだりしちゃうことはありますが、チョウバエは風呂にいれば気持の良い入浴にはちょっとマイナスイメージという程度で、1~ 2いても気がつかなきゃあいいじゃん。ヨコバイは個人的にはかわいいじゃんと思いますが、イネ科の害虫といえばそうですが、普通の家では居てもいいじゃん・・・なのです。

最近ではワンプッシュでホントに蚊がいなくなったり、ただ風で薬品を飛散させているだけなのに、てきめんに蚊が寄らなくなったり、考えてみるとちょっと怖かったりします。
・・・そんなに効くんだ!・・・
でも妻は虫よけをぬっても塗った隙間がさされる!といい放ちしばらく愚痴を聞くことになっています。
昔私もよく刺されるほうだったので、気持はわかるんですが・・・。

最近我が家の玄関横に天然の蚊取りが現れました。
子どものころも含めてあまりまじまじみたことがない生き物です。

鬼蜘蛛

漢字で書くとちょっと怖いでしょ。人の背丈くらいの大きさの蜘蛛の巣を張り、その頑強な糸にときどき小鳥やコウモリがかかってしまうことも伝えられます。
調べてみると結構面白い生態があるようで、地域差や若い個体とそうでない個体でも生態がかわるようです。

関東以北のものはあまり巣をたたまないが以南のものは毎日巣をたたんで夕方数十分で巨大な巣を張るというのです、ファーブル昆虫記にも出てくるらしく読んでみたくなりました。その生態はまだまだわからない部分もあるようです。
毎日夜になると出てきて昼間は全く巣にはいない勤勉者です。毎日たくさんの蚊や何かわからない羽虫を獲ってくれています。天然のなんでも獲ってくれる蚊取りです。蜘蛛も人間からいわせれば不快害虫ということのようですが、歴とした益虫です。
妻は蜘蛛も大の苦手なんですが、「最近じゃああまり見ない蜘蛛じゃない」というと、生き物好きの興味がわいてくるらしく。「きょうはいないねえ。」などとちょっと気にし始めている感じです。かつて新婚時代に夜、家の中に徘徊性の大蜘蛛、脚高蜘蛛が出てきた際には絶叫とともに深夜たたき起こされて捕獲するまで奮闘させられた記憶があるので、今度は外にいる造網性の種類でひと安心です。

さて蚊と聞くとこの時期ペンギン担当者はちょっと気がかりなんです。
最近では冬も鳥インフルエンザで気がかりなのですが、以前このトリーター日誌でも少し触れたことがありますが、蚊が媒介する鳥マラリアが発生しやすくなる時期だからです。

日本の野鳥は免疫があるようですが、多湿な地域にいないペンギンには厄介な病気です。おまけに一度発症すると、体内にとどまるようで、そのペンギンの血を吸った蚊が他のペンギンへ媒介するといったこともあるようです。日本でペンギンは飼育環境下しかいませんから、媒介主は人家周辺にいて日中に吸血する、アカイエカとなるのでしょうか。
さすがに強力な忌避薬品を飼育エリアへ入れるのも考えものなので、ペンギン舎へ入る前室に設置して防虫対策をします。

鬼蜘蛛の子がうまれたら蚊取りの代わりに連れて来よっかな・・・。

フンボルトペンギンフンボルトペンギン

ペンギン・アザラシ

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