2011年06月25日
トリーター:鈴木

今週のおすすめはトントンミーです。


最近暑い日が続いていますね。

この時期トリーターの詰所では、絶対に首を縦に振らない涼しい顔した働き者が大活躍しています。
本棚の一番上を陣取り、誰よりも上から、NO!といわんばかりに、首を大きく左右に振って常に全体を監視しています。
そんな環境ではビクビクして仕事にならないのでは?
と思うかもしれませんが、その逆で、その涼しい顔に見つめられるとみんなすごく幸せになるんです。
きょうもそいつが向く方向には涼風がそよいでいます。(答えは扇風機)

さて、寒々しい前説でほどよくクールダウンしていただいた中、今週のおすすめです。

題名の名前だけを見てなんの魚か分かった方は、昔クラスのお魚博士だったことでしょう。
実は、トントンミーとは、沖縄の地方名で『トビハゼ』のことなんです。
尾びれを使い、ぴょんぴょんと飛び跳ねるようすから、
ぴょんぴょん=トントン ミー=もの(飛び跳ねるもの)となったそうです。

今回はトントンミーこと、トビハゼをみなさんにご紹介いたします。

当館では比較的入口近くの干潟が再現された水槽にいます。
砂の色に擬態していますので、一見わかりにくいですが、植物が植えられた陸場をよーく見てみてください。
複数のトントンミーがじっと息を潜めています。

では、魚はエラ呼吸なのになぜ陸場にいるのでしょうか?
実はこの魚のすごいところは、空気中でも呼吸ができるということなんです。

エラぶたに水を溜め、空気中でその水を使ってエラ呼吸をするだけでなく、湿らせた皮膚に空気中の酸素を溶け込ませ、皮膚呼吸もできてしまうんです。
水陸両用、本当に興味深い魚です。

1日 2回程度ある餌の時間に運よく当たれば、ぴょこぴょこと餌に集まる、かわいらしい摂餌シーンが見られるはずです。

さらに、ダンディーなベテラントリーターが餌をあげに来たら大当りです!
その方だけしかできない、すごい給餌ワザが見られるかもしれません。

気になる方は“えのすい”のホームページをぜひご覧ください。
リンクしているYouTube新江ノ島水族館公式チャンネルに動画がありますよ。
ただし、ダンディーなトリーターは手しか写っていませんので、あしからず。

ぜひ直接ダンディーなトリーター・・ではなく、トントンミーことトビハゼを見に来てくださいね。

それでは失礼いたします。

トビハゼトビハゼ

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