2011年09月03日
トリーター:櫻井

相模湾大水槽の見方がちょっと楽しくなる情報


容量約 1,000t。約 90種類 2万匹が暮らしている相模湾大水槽。ここに暮らしているのは魚類だけではなく、イソギンチャクやイセエビなどさまざまです。
それらほぼすべての生物が、それぞれお気に入りの場所を見つけて大水槽の中で日々生活を送っています。
逆にいえば、そうした生物の習性を考えて大水槽の中の環境を作り込んでいかなくてはなりません。

今回は、相模湾大水槽の中でも一番底、一角に作った砂地を好んで暮らす魚たちをご紹介します。

まずはツバクロエイ。砂地を好むといってもこれからご紹介する生物が必ず砂地にいるわけではありません。気分によって別の場所にいたりしますが、このツバクロエイはほぼ 9割方、まず一匹は砂地にいるでしょう。
二匹、三匹いることもありますが、多い日では大水槽の中でも大型のツバクロエイ 4匹が全員砂地に集結して、砂地が見えなくなることもあります。さて、きょうはどうでしょう。

次はクエ。大きな体をどてっとさせて擬岩に寄りかかるかのように、砂地で休んでいる姿は堂々とした風格を感じます。クエは砂地にいる確立が 6割ほどでしょうか・・・。他にもお気に入りの場所が多くあるようです。

次はウツボ。相模湾大水槽の中には多くのウツボがいて、お気に入りの場所もウツボによってだいぶ異なるようです。同じ種類の魚でも、好みがあるという面白い例です。多い時には砂地に 7~ 8匹。全くいない日も稀にありますが、時間帯によっても違うみたいです。

最後にご紹介するのは、激レアなトラフグです。泳いでいるトラフグは大水槽の中で珍しくもありませんが、ごく稀に、砂地に潜りこんでいることがあります。体を半分ほど埋めて目玉だけをきょろっ、きょろっとさせて辺りのようすをうかがっています。これはもう、何ともいえないかわいらしさです!体が半分出ていますが一応姿を隠しているつもりですので、ちょっとうっかりしていると見逃してしまいます。

他にもアカエイコショウダイがこの砂地を好みます。相模湾大水槽をご覧になる際はぜひ砂地をよく観察してみてください。
トラフグが潜っている姿を見ることができたら・・・、「価値あるものを見た!」とみんなに自慢してください。

相模湾大水槽の砂地相模湾大水槽の砂地

相模湾ゾーン

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