2011年09月05日
トリーター:笠川

裏側、裏話って聞くとワクワクしちゃいますよね!


只今、9月3日~ 9月25日の土・日・祝日の期間に、えのすいバックヤードツアーを開催しています。
普段見ることのできない水族館の裏側をのぞけるチャンスです。
どんな風に生き物たちが飼育されているのか、どんな風に展示がおこなわれているのかなど、表からだけではわからない部分を知ることが出来ます。
興味がある方は、ぜひ参加してみてください。
きっと、裏側をみるとまた展示の見え方が変わってくるかもしれませんよ。(併せて、えのすいガイドツアーもぜひ参加してみてください。こちらは、平日開催です。)
ということで、今回は、少し裏側の話をしたいと思います。
もし、バックヤードツアーに参加されたときには、よく見学してきてくださいね。

ではでは、クラゲ生産室のお話。
この部屋では、名前の通り、クラゲを増やし、育てています。
クラゲの多くは、ぷかぷか浮遊しているクラゲの時代と、岩など何かにくっ付いているポリプという時代をもちます。
みなさんが展示で見るクラゲは、大きく育ったものがほとんどなので、クラゲたちがどんな風に大きくなっているのか、このクラゲ、小さいときにはこんななの?など、成長段階を見ることができます。
また、展示には出ていない種類もいくつかいるので、しっかりチェックしてみてください。
どんな風に飼育されているかは、水槽や装置、あと道具に目を向けてみるといいですよ。
こんなもの何に使うの?みたいなものが、実は欠かせない飼育用具だったりします。
気になったら、すぐ質問してみてください。
面白い話が聞けるかもしれませんよ。
なんだか、早くバックヤードツアーに参加してみたくなりましたか?

最後に、今はまだ展示には出ていない生産室で飼育しているクラゲの話を 1つ。
オキクラゲというクラゲです。
このクラゲは外洋性のクラゲなので、近くでは見かけない種類です。
クラゲの多くは、ポリプの時代をもつといいましたが、このクラゲはポリプをつくりません!?
ミズクラゲの一生で簡単に説明すると、受精卵からプラヌラという状態になり(プラヌラになるとぬ~っと動き出します)、それが何かにくっ付くとポリプ(イソギンチャクみたいな状態)になって、環境の変化(水温の変化)などが起こるとクラゲになる準備が始まり、そこからパラパラと浮遊し始めて、花びらみたいなエフィラになります。
これが普通の流れなのですが、オキクラゲは、受精卵からプラヌラになったら、その後すぐにエフィラになります。
いる場所が外洋の海、どこにもくっ付く場所のない大海原なので、こうなったのでしょう。
で、ただいま、生産室のオキクラゲは毎日、卵を出しています。
粘液に包まれた卵がたら~とたなびいています。
それをビーカーに移して世話をしていると、1mmぐらいの小さな小さなエフィラがたくさん。
小さくし、しかも白色半透明な色なので、世話が大変ですが、どうにか大きく育てられるよう、只今、頑張っています。
ぜひ、どんなものだかのぞいてみてください。
百聞は一見にしかずです!

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