2011年09月30日
トリーター:石川

トップ!!\(>ε<)/


当館のフンボルトペンギンは 23羽いますが、成鳥の雄は 2羽そのうちの 1羽が「トップ」です。
もう一方の「ジャンボ」は「ハク」というよい伴侶を得て、仲睦まじく暮らしていますが、「トップ」は仲の良い雌はいるものの、ちゃんとした番(つがい)ではないためか、この時期ほとんどすべての雌へアプローチします。そのアプローチを一番観察しやすいのがペンギンストーリーのショー中です。

それは、水中へ入ってくる雌を追いかける行動です。相手にしない雌もいますが、「トップ」の意識の中でもとても気になる雌とそうでもない雌がいるようで、気になる雌は徹底的に追いかけます。本来は水中のペンギンたちのようすを見てもらう主旨で多くのペンギンたちに水の中へ入ってもらって魚を食べるようすなどを見てもらうというものなのですが、「トップ」が嫌なので雌がみんな陸場へ上がってしまうのです。
陸場では身体が大きく、小柄な雌たちより機動性が悪いのか、一歩おそい「トップ」ですが、水の中では敏捷に動けるからか、手当たりしだいに追っかけている時もあります。

この時期ショーの最後で水中に 1羽ないし誰もいなくなってしまったら「トップ」が犯人(犯ペンギン)と思って間違いないでしょう。もし 1羽だけなら十中八九それが「トップ」です。

また給餌時間には多くのペンギンとコミュニケーションをとるために“ふれあい”を試みているのですが、この際突然後ろからドッスッ!と背中やお尻に一撃が入ることがあるのです、またしても「トップ」の仕業です。振り向くと、自分のお気に入りの雌ペンギンに私がアプローチしているのがお気に召さないというような顔で睨んでいます。

私は彼からすればペンギンの雄と同等なのか!とショー中はニコニコしている私もちょっと不満気に「なんだよ!やるか!」と軽く喧嘩したりして・・・。
私がペンギンと同等という意識レベルではないことは強く主張したいのですが、実際は・・・同等レベルかもしれません。

「トップ」は青紫のタグを付けています。この時期のペンギンたちはソワソワしいておもしろいですよ。

フンボルトペンギン「トップ」フンボルトペンギン「トップ」

ペンギン・アザラシ

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