入口から入ってすぐの相模湾大水槽上部の2つの水槽、右が「出会いの海」、左を「潮だまり(タイドプール)」と呼んでいます。潮だまりは擬岩の見えない所で大水槽とはネット越しにつながっているため、我々の作業的には大水槽と同じ扱いになっています。
ここにテングハギの若魚がいます。体長 30cmほどの灰色の平べったい魚で、おでこがちょっと出っ張った変わった顔をしています。実は大水槽側にはテングハギの成魚もいるのですが、すぐに同じ魚だとわかる方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
テングハギはもともと暖かい海にすんでいる魚です。ニザダイの仲間で、同じような顔つきをしていますが、立派な角がはえています。そう、名前は「天狗」なのですが、伸びるのは鼻ではなく、おでこのところでどちらかというと「角」です。大水槽側にいる成魚は長く立派な角がはえているのですが、潮だまりのテングハギはまだ数cmのこぶのようです。
実はこのテングハギは小窓水槽にいた個体です。来た時には2cmほどですか、きょとんとした顔をした幼魚で、3年ほど前のクリスマスなどでは、相棒のコロダイとともにリースの中から顔を出したり陽気な幼魚でした。ともに成長し一時期は大水槽横の沿岸水槽でくらし、潮だまりに移動となったのです。
大きな水槽に移動すると急に大きくなるようで、体も成長しましたが、角も伸びてきています。ちなみにコロダイも 40cmくらいに成長し、親の体色になりました。昔は一緒に泳いでいましたが、最近ではあまり一緒に泳いでいることは無く、コロダイは後から来た小振りのコロダイと一緒にいることが多いです。
もっと大きくなったら、大水槽に出ることになるでしょう。
相模湾大水槽のホシエイ「オセロ」が少し前、うおゴコロで全く来てくれなくなった時期がありました。何だか力なく泳いでいて、しばしば着底していてとても心配でした。しかも、ショーでのトリを務めてくれていたので、なかなかショーでの時間配分がうまくつかめませんでした。
心配な日々が続くこと1か月くらいですか、ときどき何ごとも無かったかのようにショーに参加するようになり、現在では完全復活しました。久しぶりに元に戻った「オセロ」は、何ごとも無かったように顔を寄せてきてくれました。私もうれしくていつも以上に頬ずりをしましたら、頬に「オセロ」の粘液がべっとり。エイの粘液はウエットスーツにつくとなかなか落ちないんですよ・・・。