2012年03月23日
トリーター:足立

今週のオススメ「人面魚」


先日、あるお客さまから、
「あのぅ、人面魚を見つけたんです・・・」
と、相模湾大水槽を写した 1枚の写真を見せていただいたところ、
「おぉ~っ、本当だ、人面魚だ~」
と、思わず叫んでしまったほど、人間くさい魚の正面顔が、そこに浮かんでいました。

「このお魚は誰ですか?」
と、お客さまに尋ねられ、もう一度まじまじとその人面魚を見てみました。
相模湾大水槽の写真なので、人面に見える顔を持つ既知の魚ではあります。
逆光気味でわかりにくいのですが、唇の厚いクエか、唇の薄いメジナのどちらかではないかという見解に達しました。
撮影場所はイセエビのいる側の丸窓。
人面魚は、相模湾大水槽の中心よりやや丸窓寄りの所から、カメラに視線を送っているように感じられます。
写真に写った魚体のサイズからして、どちらかというとクエが優勢かなという感じですが、現場検証で丸窓を覗いた時に、私に“人面度”をよりアピールしてきたのはメジナの方でした。
頬の辺りの微妙な盛り上がりが、ブロンズの胸像作品のようにも見えます。

見れば見るほど、人面っぽい魚は何種類かいますが、逆に、一瞬を切り取った写真の中で、その人面っぽさがより強調される現象も起こるのですね。
ぜひみなさんも、こちらの丸窓から、人面魚を撮影してみてください。

シノノメサカタザメシノノメサカタザメ

相模湾ゾーン

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