2012年05月07日
トリーター:笠川

最近のクラゲ情報


今年は全体的にクラゲの出現時期が遅れているように感じます。

毎年、クラゲの出現時期をみて採集へ出かけているのですが、今年の採集は、なんだかなぁ~という状況です。
昨年は 4月の中旬ぐらいになると、アマモ場でカギノテクラゲやエダアシクラゲ、コモチカギノテクラゲなどがたくさん採れていたのですが、今年は、2回ほど採集に出掛けたのですが、さっぱりで・・・
成果はカギノテクラゲ 1個体だけという悲しい結果でした。

また、どうやら今年はカミクラゲが大量らしく、東京湾では漁師さんの網にカミクラゲが大漁という情報も耳にしました。
例年ならば、4月の中旬ともなれば、そろそろカミクラゲは姿を消し、アカクラゲにバトンタッチされるのですが・・・
このような状況で、今年初めのひよどり乗船によるクラゲ採集もカミクラゲがたくさんでした。
つい先日までたくさん展示していた個体たちです。

5月も採集を予定しています。
満潮時間をねらって東京湾へ。
岸壁から採集する際には、これから潮が満ちてくる(上潮)満潮時をねらっていくと、クラゲが流れてくる可能性が高いです。
岸壁から水面が近いほうが採集もし易いですし。
逆に、潮が引いていってしまう(下潮)干潮時だとそれに合わせて、沖にクラゲが出ていってしまうこともあります。
でも、このパターンと逆なのがアマモ場の採集です。
この場合は、干潮時間をねらって行きます。
アマモにくっついているカギノテクラゲなどを採集するので、水中に入って網でガサガサします。
胴長を着て入るのですが、水位は低ければ低いほど、やり易いです。
胴長はオーバーオールタイプなので、下手すると脇から・・・

採集は、場所やその日の天候、波などの海況によっても変わってきます。
生きもの相手なので行ってみないとわからないものです。
ただ、コツコツ記録を録っていくと目星がつけられます。
私たちもクラゲ採集ノートというものをつけています。これは非常に大切な資料となっています。

さてはて、これからの採集はどうでしょう。
採集成果は、ダイレクトに展示へ反映されます。
突然、量が増えた!増えた!突然、大きな個体が出た!しかも何だか野性味あふれる!と思ったら、それは採集個体が入ったのかもしれませんよ。
お楽しみに。

カミクラゲカミクラゲ

クラゲファンタジーホール

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