2012年06月07日
トリーター:笠川

梅干し!?リンゴ飴!?イチゴ飴!?


私は、イチゴ飴かなと思いました。
何の話をしているかといいますと、クラゲの話です。

きのう閉館後、せっせと水槽の掃除をして、本日より今上陛下のご研究コーナーにて登場です。
学名がNeoturis breviconis、花クラゲ目エボシクラゲ科Neoturis属のクラゲです。
能登島からやってきました。5月の中旬頃、能登島でこのクラゲが大量に流れ着いている写真をのとじま水族館の方からいただき、これは採集に行かねば!とこの度、足立トリーターが現地に飛びました。
少し沖合いで見られるクラゲなので、定置網漁の船に乗せてもらっての採集です。
このクラゲ、生殖腺と口触手の部分の赤色がとてもかわいらしいクラゲです。
漁師さんたちは“梅干し~”と呼んでいるようですが、私は全体を見てイチゴ飴に見えました。
ただ、たしかに網に入ったクラゲや打ち上げられたクラゲを見たら、梅干しかもしれませんね。
みなさんはどう見ますか?

このクラゲ、餌にコマセアミをあげてみています。
1個体ずつ口触手にピンセットでつけてあげるとよく食べます。
胃の中に入ると傘の上からよく見えるので、餌を食べているか否か観察してみてください。

花クラゲ目でこのような形のクラゲを見ると、私は、ふとアケボノクラゲを思い出しました。
初めての航海で出会ったクラゲ。実に思い出深いです。

このクラゲもいつまで展示が続くかわからないので、お早めに。
みなさんがお持ちの図鑑にはきっと載っていません。
この近くでは見かけないクラゲです。ぜひ、見にいらしてください。

Neoturis breviconisNeoturis breviconis

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