2012年06月25日
トリーター:根本

とある飼育員の頭の中のつぶやき


最近しみじみと思う。
水族館の飼育係というのは実にやることが多い。
私も入るまでこんな仕事だとはさすがに想像してもいなかった・・・ 。
事前に「思っているのと違うよ~」と聞いていたので特に美しい想像をしていたわけでもなかったが、ココまでデスクワークが多いとはさすがに思わなかった。
企業戦士のみなさんにも負けないデスクワーク量ではないだろうか。
仕事の半分、いや、時には 8割を占める作業となる。
徹夜でパソコンに向かうこともよくあること。

IT化は水族館にも確実にやってきている。
パワーポイントやイラストレーターを駆使して資料や解説の作成し、フォトショップや動画編集ソフトを駆使して映像や画像を作ったり、それらの合わせ技で講演のスライドや発表ポスターなどの作成をしたり、エクセルやRで統計解析をしたり。
もうパソコンは無くてはならない道具の一つとなっている。
これから飼育係を目指す方はバンバンパソコンに触れ、さまざまなことができるようにいじくりまわしておいた方が良いですよ。絶対に役に立ちます。

そして勉強も大事!
生物学はもちろん統計、化学、数学、地学、電気、工作、その他諸々必要になってくる。
「こんな知識一生使うことは無いでしょ~」
と思っていた数学と英語なんて、もし優秀な成績を収めていたら今の人生がちょっと変わっていたかもしれない。
勉強は人生の可能性を広げるというが、まさにその通りだ。

あと人前に立てば、お客さまを楽しませるためのエンターテイナーとしての力も必ず必要になる。
実に水族館の仕事は多様性が高く、技の幅が必要な職業だと思う。

生物を通して楽しんでもらう事、シンプルにいえばこれが水族館の最大の目標であるが、それを達成するのにはありとあらゆる手段が有る。
そして、どんな方法を使っても良いし、どんな角度からも攻められる。
ここに個性が出るし、個人の能力が発揮される!
そしてこれが飼育係として、また学芸員としての一番楽しいところである。

どうにか他の園館ではやってない面白いことをやっていきたいものです♪
いろいろ頑張ろうと思います。

大水槽ショー「フィンズ」大水槽ショー「フィンズ」

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